転職活動を進めていく中で、現在の職場で活躍した人は、かなり自信を持って面接の場に向かうのではないでしょうか?
「営業で表彰されました」
「人事評価で5年間ずっとA評価でした」
色々と、誇れるものがあるのかもしれません。
しかし、その実績を、そのまま面接官に話そうとしていませんか?
どんなに輝かしい成績を残していても、
その実績を残すまでの具体的なプロセスを語る必要があるのです。
今回はその理由を解説していきたいと思います。
実績はたしかにすごい、でも面接官はどうやってそこまで達成できたのかを知りたいんだ
「社内で表彰されました!」
面接室で声高に話すあなた。
しかし、面接官は苦笑いを浮かべているように見える。
「なぜ表彰されるまでに至ったのですか?」
て
「営業で社内で最も成約を獲得したからです」
「どうして人より成約を獲得できたのですか?」
「それは、えっと・・・。」
ーーこのようなシーンに、ベンチャー企業や外資系企業で面接官をしている私の友人はよく遭遇するという話をします。
そもそもですが、社内での表彰は、あなたの会社の中では栄誉なのかもしれませんが、
他の会社からすればそもそもどのような賞なのかよくわかりませんし、
実は、上司に気に入られて表彰されただけなのでは?といくらでも疑うことができてしまうのです。
面接官が聞きたいのは、表彰された事実ではなく、表彰されるまでのあなたの仕事の進め方なのです。
なぜ表彰よりも仕事の進め方を聞きたがるのか?
「仕事の進め方」こそがあなたが仕事ができる人間なのか、どのような性格なのか、リーダー向きなのか、専門性を高めることが向いている人間なのか、などなど、
面接官は採用した後の「配置」を考える必要があるのです。
例えば、あなたが証券会社出身で、最も個人投資家の方々の資金を預かり、
表彰されたとしましょう。
そこには必ずプロセスがあったはずで、越えるべき壁もあったはずです。
最初から営業がうまくいって、ひょいひょいと表彰されてしまった、というのであれば、
面接官からすると全く信頼がおけません。
なぜならば職場が新しくなれば、その組織に馴染む、新しい仕事をする、など「適応力」が求められるからです。
苦労せず表彰までいってしまったのであれば、それは実力が飛び抜けているか、たまたま運が良かっただけ。
実力が飛び抜けているのであれば、すぐに欲しい人材ではありますが、それを見分けるのは少し難しいです。
やはり、営業で最初はうまくいかなかった、お客様を地道に訪問した、伝え方を変えた、上司から必死に営業作法を盗んだ、などなど、
努力の形跡が見たいのです。
その努力の形跡こそが、あなたが仕事ができる人間かを判断する材料となりますし、
性格がわかってくるので、配置すべきポジションが面接官からすればより明確になってくるのです。
自己アピールの「型」をまずは作ろう
上記の通り、あなたがこれまで残してきた実績に付随する「プロセス」を面接官に語ることになりますが、
これは就職活動と同様で、一度「型」を作ってしまえば、あとは各面接でそのまま話をするだけなのです。
就職活動に強かった人が転職活動でも強いというのも、自己アピールがうまいからなんですね。
上記の証券営業で表彰をしたという人の例を参考に自分自身の仕事でぶち当たった壁、どのように解決してきたのかをアピールするようにしましょう。
私の場合は、総合商社時代に、国内事業会社に出向し、組織をマネジメントする立場にありました。
まだまだオペレーションも確立されておらず、それゆえ度重なる損失が出てしまう体制にありました。
そこで、PDCAの重要性を説き、またチームの連携を深めるために、毎朝の10分定例会議を導入するなど、
様々な施策を実行してきました。
結果的に1年間でオペレーションは確立し、売上は向上、残業も劇的に減らすことができたのです。
その経験を「数字」を用いて面接官の方が抽象的ではなく具体的に理解できるよう、
説明をする練習をなんどもしました。(肌感ではソラで口をついて言葉が出てくる程度まで)
結果的に、外資コンサル、メガベンチャー、スタートアップそれぞれ希望していた職業群は全て良い条件でオファーをもらうことができました。
まとめ
転職面接でもなんでもそうなのですが、基本的には何事も「ハックする」という意識を持って取り組むとなんでもうまくいくようになります。
「このポイントを理解していればあとは走るだけ」
といったような、まずは走り出す前に、転職面接であれば「どうすればオファーをもらえるのか?」「どういった人材が希望先企業には求められているのか」を理解し、
あとはそこに向かって対策を打っていくだけ、という状態でチャレンジしていくべきです。
何事も「ルール」が存在するのです。
その点を理解すれば、今の仕事も「どうすればもっと効率的に早く仕事ができるか」「成果を出すためには何をすれば良いのか」など、
考えることを怠らなければうまくいくのです。
そういった視点を基に、転職面接にも取り組んでいきましょうね。
そのルールを知るために、転職エージェントも積極的に活用するようにしましょう。
以上、転職面接対策として、自分の実績だけをアピールしてもそれは面接官には届きませんという話。…でした!