私が総合商社から他業界へ転職し、
かなりの時間が過ぎていますが、
私の後輩の話を聞いていると、昨今ではさらに総合商社からの転職が活発になっているようですね。
転職先も多様で、様々なサンプルが手に入りましたので、
私がヒヤリングしたベースで総合商社出身者の転職事情を綴っていこうと思います。
Contents
想像以上に低い総合商社マンの転職市場価値
商社マンが昨今激しく転職している理由は以下で紹介していますが、
↓↓↓

総合商社の社員といえば、
- コミュニュケーション能力も抜群
- 頭が良い
- バイタリティがある
- 仕事ができる
- 語学堪能
などなど、非常にポジティブなイメージが強いですよね。
しかし、気づきませんでしたか?
「専門性」が全くないですよね。
強いて言えば語学程度でしょうか。
そもそも総合商社は新卒で入社するのは少し難易度が高いものの、
外資コンサルや投資銀行から比べると間口も広く、入社しやすいのは事実です。
また、入社後も「日系大企業」お得意の「ゆっくり10年で育てる」という文化の下、
仕事をしていくことになりますので、
入社後に圧倒的成長を果たしているケースも少なく、
ハイキャリア転職活動をしても、専門性がなく、仕事では使えないパターンが多いのです。
中堅のベンチャーやメガベンチャーからも、
意外と「入りたいのであればどうぞ」というような評価で、
「是が非でもうちで働いて欲しい」とはまずなりません。
外資コンサルなども商社社員の採用には力を入れていますが、
これはあくまでも会社で成長したから、ではなく、
ある程度高学歴で、事務作業が得意な奴を短期で成長させる、という方針があるからです。
よって、「総合商社では〜をしていました」という話は流し程度にしか聞いてないパターンがほとんどです。
現在総合商社に勤務していて、
「この会社に骨を埋めるつもりだ!」
という人は無理に会社を辞める必要はないですが、
キャリアアップ、独立などを考えているのであれば、
辞めるのは早ければ早いほど良いです。
時間が経てば経つほどスキルのなさが際立ち、商社勤務で人生を終えることになります。(我慢できるのであれば問題ありません)


総合商社は給料が高いので非常に辞めにくい(大企業退職の足枷)
総合商社は私が経験してきた業界、転職エージェントと話をしてきた限りでは、
待遇の良さはピカイチです。
総合商社は激務という話が定説となっていますが、
実際に働いてみるとそこまで忙しくはなく、(仕事ができない人だけ忙しい)
突発的に忙しい時はありますが、かなりワークライフバランスが進んでいます。
その中で年収1,000万円に30歳を前に到達してしまうところは、
特に専門性も仕事もできるわけではな若手を勘違いさせ、
それが大企業、総合商社を辞める勇気を奪っているように思います。
年収が高いことにより、自分を過信し、同じような年収で他業界への転職を試みますが、
スキルなしの高い年収の若手を受け入れられる業界は存在しません。
外資コンサルに転職した場合ももちろん年収は下がります。
「年収を下げてでも成長を」
という若手が少ないのも総合商社社員の超保守的な特徴でもあるので、
無理して転職せず、総合商社で働き続け、定年を迎えるのが、
すでに20代後半を迎えそうな人は正解なのかもしれません。
年収が高いだけにスキルも経験もあると錯覚。転職活動をし、年収ダウンでオファーされてはじめて自分の市場価値に気づく。結構忙しいので気づいたら年収があがっているが、ポータブルなスキルは身についていないことが多く、出るにでられなくなる。 https://t.co/mHX0DexvkT
— 商社の子 (@careersis) 2018年10月25日
そういえば、先日相談を受けた前職の後輩が転職エージェントに「あなたの市場価値は年収500万円です」と言われ、愕然としてた。2年おきに異動してて、スキルも身に付いてないと判断されたとのこと。
残留すれば年収1000万(上がる一方)、外に出れば500万からやり直し。
あなたならどうしますか?
— イシコ (@newsalaryman_21) 2018年8月21日
転職したい商社マンには、
「とにかく今すぐに転職活動を」
としか言いようがないのが事実です。
年齢勝負です。
総合商社から投資銀行への転職は可能なのか?
総合商社の給料からさらに上を目指したいという人は、
投資銀行を視野に入れる人も少なくありません。
しかし、投資銀行へ直接転職している人はほぼ聞いたことがなく、
ほとんどが海外MBAを経て、夏休みにインターンシップをし、
オファーをもらい、1年また留学に戻り、就職するという流れがほとんどと言えます。
セールス、IBDでさらなる年収アップを目指すことになりますが、
総合商社での経験は全く役に立たないので最初は死に物狂いで仕事をすることになるでしょう。
私の友人はMBA留学をし、外資コンサル、投資銀行とそれぞれインターンをしたようですが、
投資銀行は忙しすぎる、やっていける気がしないとのことで外資コンサルを選んでいました。
総合商社からMBAを挟まずに投資銀行に行きたいのであれば、
証券アナリストやUS CPAなど金融関連の資格を取得し、
アピールするしかなさそうだな、という印象です。
総合商社からコンサル・戦略ファームの転職は可能なのか
総合商社→コンサルは第二のモラトリアムと言えるほどに、
今はこの手の転職ばかりです。
総合商社であれば食いっぱぐれないだろう、という流れから、
コンサルに行っとけばとりあえず大丈夫だろう、というところですね。
三菱商事、三井物産あたりはボストンコンサルティングにかなりの数が転職しているイメージがあります(実際の数は当然知りませんので肌感覚です)
年収は600〜800万円程度から始まることが多いかと思いますが、
さらに下位コンサルになってくると500万円前後になることも少なくありません。
総合商社の若手はわざわざ年収を下げて、さらに忙しい環境に飛び込むことになるので、
ここで転職をせずに、商社に骨を埋める覚悟をする若手も少なくない、
というわけでもなく、最近はサクサク転職しているようです。
乗り遅れないように、まずは転職サイトに登録、エージェントとコンタクトをとり、方針を決めてしまいましょう。
コンサル出身であれば総合商社勤務の35歳のおっさんよりははるかに転職先に幅が生まれるので、長期でキャリアが考えられるかどうかですね。
👉 大企業出身者におすすめ、ハイクラス求人で評判のビズリーチでの転職方法について徹底解説
総合商社からベンチャー企業への転職
20代の商社マンはかなりベンチャー企業には飛び込んでいます。
エリート思考というより、商人魂が大きい人がベンチャーに挑んでいるように思います。
または独立志向の強い人でしょう。
ベンチャー企業への転職は、商社勤務であればコンサルなどに比べると非常に容易です。
しかし、総合商社出身というだけでかなりの期待値になってしまうことが多く、
業務量は非常に多くなることは覚悟しておいた方が良いでしょう。
Stock Optionをもらってスタートアップに入りたいところですが、
知人で見つからないのであれば、ビズリーチに登録して転職エージェントに探してもらうのが手っ取り早いでしょう。
リクルート出身の転職エージェントも多く、やはりベンチャー界隈のそのような情報に強い人がたくさんコンタクトを取ってきてくれます。
自分の力では限界がありますので、転職エージェントをフルに活用する気でいきましょう。
👉 大企業出身者におすすめ、ハイクラス求人で評判のビズリーチでの転職方法について徹底解説
冷静に、ストックオプションをもらえるベンチャー企業で働くのと、総合商社で働き続けるのとどちらの方が収入は多いか、
と言えば、総合商社の方が確実性も高く、
仕事も比較的に楽なので、どっちが良いかというのは気持ちの問題になります。
日系大企業で屍のように給料のために働き続けるか、
スタートアップでストックオプションで億円を手にすることを目指しながら、
会社を大きくしていくロマン、
ダイナミックな現場の躍動感に身を投じ専門性も同時に高めていくのか。
私であれば間違いなくスタートアップに転職です。
心の寿命を大事にしたいですし、
年齢いった時にあのおっさんは何もできないと言われるのは少し耐えられないかな、
という感じです。
総合商社からメーカーへの転職
メーカー転職は総合商社社員はかなり少ないですね。
待遇も悪くなりますし、相当転職先の業界に思い入れがない限りは転職をする商社マンは少ないでしょう。
条件としては海外駐在(希望の国)が前提となっている場合でしょう。
海外拠点新規立ち上げなどなど、商社マンのお家芸な働き方が求められますので、
意外とやりがいのある良い転職になる可能性があります。
ファーストリテーリングとか、この類の商社マン採用をしています。
私自身も以前にこのような話をビズリーチ経由のヘッドハンターにされました。
総合商社から転職する基準は定年まで働く場合にうつ病にならないかどうか
総合商社の待遇は、凄まじいです。
しかし、それ相応のストレスがあります。
私自身も待遇自体には満足していましたが、
日系企業、総合商社特有の、
- 仕事(配属先)を選べない(社内政治だるい)
- 上司を選べない
- 専門性がつかない仕事をし続ける時間の消耗
- 行きたくない国に何年も行かされる可能性
- 優秀な中途入社社員に重要ポジションが奪われ始めている実態
- 無駄な社内飲みニケーション
などなど、この他にも色々とありますが、
定年まで30年以上もこの環境で働き続けるのだろうか、
と考えれば考えるほどうつ病になりそうで、早めに総合商社を飛び出すことにしました。
入社から20年。40代前半でようやく課長、ちなみに裁量権はない。50前後でようやく部長、ちなみに裁量権はない。55-58歳で本部長、ここで漸く多少の裁量権が出てくるがそれでも役付役員の発言次第。
それを見た若手、中堅がこぞって辞めていて中途採用をガツガツかけているのが実態やぞ。
— 物流太郎(LOGITARO) (@LOGITARO1) 2017年6月4日
商社に入っておけば雑務がしばらく続いても給料も高いし12-15年待てば確実にやりがいのあるポジションにつけるというのが心の支えだったんだけど、転職が活発になり、商社で下積みしてきた人たちより優秀な外コン、MBAやら入ってくるようになりその支えが崩壊してきているように思うのが正直なところ。
— 伊藤哲士 (@tetsushi_ito) 2018年2月24日

むしろ、この環境に耐えられる人が私自身は羨ましい限りです。
総合商社勤務を楽しめるのであれば、絶対に辞めるべきではないでしょう。
まとめ
ここまで総合商社からの転職事情について執筆してきました。
結論としては非常にシンプルです。
総合商社の社員は転職を考えているのであれば「今すぐに」転職エージェントに相談し、
具体的なアクションを起こしていきましょう。
私自身、ビズリーチが商社マンにはベストな転職サイトであると確信しています。
他の求人サイトはどうしてもビズリーチが合わない場合に使いましょう。求人の質が違いすぎます。
ビズリーチは、とりあえず登録さえ済ませておけば、バンバン優良な企業の転職面談のオファーが届きます。
幾多あるスカウトの中で、気になるものがあれば、そのスカウトを送付してきた転職エージェントさんと面談。
エージェントさんに一次面接を免除してもらうなりして、スムーズに転職活動を進めていきましょう。
転職までは考えていない、という方も、ビズリーチから送られてくる求人をみるだけでも楽しいですよ。
まだ転職したことのない人は、「こんな世界があるんだ」「あの企業、こんなに高い年収で出してるんだ」など気づきがあるはずです。
細かい登録方法は以下の記事を見ながらやればすぐに終わります。

👉👉👉👉大企業出身者におすすめ、ハイクラス求人で評判のビズリーチでの転職方法について徹底解説。
日系大企業に認められて入社してきた人たちは、新しい世界に飛び込んできた、結果を出してきたからこそ、今の待遇にあるとおも、います。
しかし、人生、現状に甘んじていては何も変わらず、どこかで不満が出てくるものです。
本当は人生はチャレンジを継続すべきなのです。
また、年功序列が崩壊する今、特にアラサーの社員は、そもそも自分の転職市場価値が年齢を追うごとに減少している問題に目を向けるべきなのかもしれません。
若手時代に抑えられていた給料をのちの年齢が高くなった時に恩恵を授かるモデルが崩れていますので。
以上、総合商社から転職・想像以上に市場価値が低い商社マン・転職先はやはりコンサルが無難?…でした!