今回の記事は、元商社マンだった私が就活時に読んでいてタメになったものと、会社で働いている時に読んで面白かったものをまとめています。
商社を目指す学生、現役若手商社マンにおすすめです(もう読んでるかも?)。
撃って出なきゃ 商社だもの
ど定番の商社本。僕が初めて手にした時はKindle版はなかったが、きっと評判が良かったのだろう。Kindle化されていた。
商社マンの教科書のような本。著者は三井物産出身。
「受け取る側がいちいち質問しなければならないメールは失格」「常になぜの思考」「変化に敏感になれ」など具体的な事例を用いて仕事術を説いている。
その他「在留邦人の命を救った商社マン」の逸話や日本商社の誕生から現在の商社までの歴史が描かれており、商社関係者は読むと良いだろう。
現役商社マンもオススメしている(本人含め笑)。
「撃って出なきゃ商社だもの」
これも昔勧められて読みましたが、三井物産元中部支社長が書いた本。現役時代の所感を纏めているので、現場目線で読むと面白いですね。https://t.co/orM8N6X5dc
— イシコ (@ishico86) 2017年6月24日
『撃って出なきゃ、商社だもの)』読了。実際に働かれた方の血の通った文章から今日の商社が成り立つまでの歴史的礎を学べました。個人的にはentrepreneurshipや行動力だけじゃなく、お客様への細心の気配りが大切ということが印象的でした。@jun1207moriyama
— Towiz (@t0062338) 2012年10月17日
@OgaaaHirooo 資源開発の仕事に就くとか。商社も随分と昔から資源の開発に力を入れて来ました。我が書(撃って出なきゃ 商社だもの)にもその辺りの詳細が記してありますので参考にしてください。
— 守山 淳 (@jun1207moriyama) 2012年11月25日
不毛地帯
言わずと知れた名作中の名作。小説の商社のビジネスの現場の臨場感、社内政治の闇、鬼気迫る時代の流れの描写など、一度読み始めたら最後まで一気に読んでしまうほどの名作である。
しかし僕が感動して泣いたのはドラマ版。ネタバレになるので多くは語りませんが石油プロジェクトに奔走する兵頭が海外僻地で外国人従業員と力を合わせ、プロジェクトの成功を目指す姿は何度見ても興奮を覚える。
現実世界ではそんな場面もほぼなくなってしまった総合商社ではあるが、かつての商社マンは心底かっこよかったのだろうなと想像してしまう。
就活生は必読、社会人の方もとても楽しんで頂ける内容のはず。
因みに僕はこの不毛地帯を読んで初めて商社の存在を学生時代に知り、受験しました。
山崎豊子『不毛地帯 第一巻』
読了。やっぱり山崎豊子は面白いなー。一気に読んでしまう。
総合商社の話が出てくるけど、商売のやり方や社風って、本作の舞台である昭和30年代と現在とで大きく変わってないんじゃないの、と思う。https://t.co/f2FwEBgYso— まめち (@m0mch1) 2017年9月7日
商社志望の就活生には是非不毛地帯を見てもらいたい。YouTubeでドラマで簡単に見れます。
商社の泥臭さや存在意義が伝わってきます。最初は戦闘機の輸入から始まり最後は石油への事業投資と、トレーディングから事業投資という商社のビジネスモデルを理解するのにも役立ちます。— 腰痛おじさん (@mega_rizadon) 2017年8月19日
不毛地帯読んでんだけど、山崎豊子の下調べ能力と描写能力の高さに舌を捲いてしまうね。商社の内情をよくもまぁこれだけ真実味を持たせて描けるもんだ。
— 人工知能 (@umi_katori) 2017年4月27日
商社マンは今日も踊る
コミカルに進む専門商社マンの話。商社の役割とは?トラブルがあった時どのような心構えで仕事をすべきか?
総合商社の話ではないものの、業態はほぼ同一なので商社の仕事がどのようなものなのか漫画でもあることから非常にイメージしやすくなる一冊。
総合商社と専門商社の違いなど、皮肉も込めた表現が随所に表れており僕としては結構面白かった。
お客さんの内部事情などにも精通する商社マンとして、主人公の心情が描かれているところも予想外にGood。
商社の実態を知りたければこれを読めば良い。どの商社本よりもリアルなのがこれ。商社マンは今日も踊る 小田 ビンチ https://t.co/1EJRFmQYkf @amazonJPさんから
— ぼっちめし (@botti_meshi) 2017年8月11日
「商社マンは今日も踊る」(小田ビンチ)
★★★★★
就職市場で常に人気業界の商社だが、実際にどんな仕事をしているのかあまり知らない人も多いはず。本書は元商社マンの著者が商社マンの実態を描いた漫画だ。ただモノを右から左に流しているわけではない。血の通った信頼関係が取引を成立させる。 pic.twitter.com/H1K5j52A23— セカイ (@otintinmilk) 2017年5月17日
これ、尻にタバコさして
「蛍~」とかやるやつだよね。商社の友人いるけど、
最近つぶやきが減ったな…「商社マンは今日も踊る」 Kindle版キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! – 総合商社で働く一般職OLの激務な日々 https://t.co/62Yjya0DAU
— 蓮司@意識高い (@DawnHinton17) 2017年5月11日
プラチナタウン
<あらすじ>
出世街道を外された総合商社部長の山崎鉄郎は、やけ酒を呷り泥酔。気がついた時には厖大な負債を抱えた故郷緑原町の町長を引き受けることに。だが、就任してわかったことは、想像以上にひどい実情だった。私腹を肥やそうとする町議会のドンや、田舎ゆえの非常識。そんな困難に挫けず鉄郎が採った財政再建の道は、老人向けテーマパークタウンの誘致だったのだが…。
上司にひょんなことから嫌われ昇進の目がなくなった四井商事部長・山崎が一念発起し故郷である財政破綻寸前の村の町長に就任し商社時代に培った知識、実行力で改革を起こしていく。
これも大企業ではどこでもある話だと思うが上司に嫌われたら能力関係なく昇進はないということが描写されている。
個人的には四井商事の役員が高い年収を誇る今でも老後の生活は不安、と今のポジションがなくなった時の将来の不安を感じて居たのが印象的だった。
サラリーマンを続けて、定年退職して年金生活が勝ち組の定義だと昔から教えられてきたが寧ろ年金生活が始まった時に、自分の身体が不自由になった時どうしよう、子供は助けてくれるだろうか、自分を思い出してくれる人はいるだろうかという不安が今の年齢の僕からは想像できないけど、存在するのだと知った。
確かに、僕の総合商社で在籍していたグループ長も良く部下と飲みにいく人だったが、引退した途端に当時の部下はかなり飲みに付き合いにいく人が減ったという話を聞き、サラリーマンって何だろう?と思った記憶が蘇った。
楡周平『プラチナタウン』を読み終わった。盛岡のさわや書店で買った1冊で、岩手県出身の作家が書いた本。小説だからこそうまくいくサクセスストーリーなんだけど、爽快さが良い。
— ドイヒー (@dara2andboya2) 2016年7月11日
週末読書:「プラチナタウン」楡周平 「Cの福音」のハードボイルドから一転、借金まみれの地方の再生と高齢化問題を軽妙に描いた快作。内容が緻密なのと、物語がゴールに向かって真っすぐ進みすぎるので、小説というよりは提案書を読んでる気分。東北訛りのセリフが良くできている。面白かった。
— hypersaw (@hypersaw) 2016年8月2日
商社審査部24時
<あらすじ>
緊急情報が畿内商事の審査部第三課長、千草のもとに入った。呉の造船会社が危ない―。同時に、福岡の取引先企業の社長が急逝し、事態は風雲急を告げる。千草の眠れない日々がはじまった。日の当たらない部署にいるサラリーマンたちの熱き闘いをリアルに描いた、商社マン時代に執筆した渾身のデビュー作。
商社のコーポレート社員が奔走する小説。商社若手時代に読まされ、コーポレートってこんなに忙しいんだ。と思ったがこの小説では完全に緊急事態だから忙しいのだ、と数ヶ月してからわかった書。
ただ、商売のリスクの考え方、商社のリスクの考え方などが僕は良く理解できたのでどちらかという現役若手商社マン向け。就活生は、総合商社に内定したら読み始めても良いかも。
高任和夫氏著『商社審査部25時』『起業前夜 上・下』読了。1000頁以上あるのに一瞬で読み終わってしまった…。大企業内部のリアリティ、実務と小説としての面白さを両立させる絶妙なざっくり加減、スピード感、どれをとっても素晴らしい。また1人名作家に会えて感謝。次は何にしようかな。
— 中村貴樹 (@s0710318) 2015年3月8日
高任和夫「商社審査部25時」読了。業界の先輩に勧められて。小説なのだけど、自分の仕事や経験と二重三重にシンクロする部分があり、臨場感5割増し。引き込まれて一気に読んだ。
— Kaka-Log (@tn_kaka) 2014年11月9日
「商社審査部25時」読了。会社勤めの人には読んどいていただきたい一冊です。凄くリアルで、色々考えさせられる内容でした。
— しょーへー (@yasusyou) 2013年4月20日
以上、今回は5冊紹介させて頂いたが、商社は辞めたものの、商社に関する本は素直に面白い。
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